顕彰事業

(2011年)
第54回 十大新製品賞 本賞

新製品技術

超速ロボット SRA (株式会社 不二越)

アームの加速度高め サイクルタイム短縮

 スポット溶接工程のサイクルタイム(作業時間)を従来比30%短縮し、世界最高水準の生産スピードを実現した。自動車の溶接工程は、プレス加工された鋼板同士を溶かして接合し、車体の基本部分を組み立てる。車1台分の溶接には数百台以上のスポット溶接用ロボットを使って約4000点の溶接が必要。このためロボット単体のサイクルタイム短縮が完成車の生産性向上に大きく寄与する。

 不二越はアームの加速度を最大限に高めることでサイクルタイムを大幅に短縮し、27点のスポット溶接にかかる時間を従来機種36.8秒に対し、新機種は26.2秒に縮めた。アームの加速度の向上は、本体を従来機種比20%軽量化し、同15%高剛性化して実現。軽量化すると剛性が弱くなる課題を克服するため、溶接用途に最適な構造に見直した。動作位置の繰り返し精度は同2倍に高めた。

日刊工業新聞社関連サイト・サービス