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記者

企業の考えをトップから引き出すことが役割であり、難しさと魅力

戸村智幸

編集局 第一産業部

2008年 新卒入社

※所属・肩書は取材時点のものです

2008年
入社 東京支社(現東日本支社)茨城支局 配属県内企業を取材
2010年
本社 編集局 第一産業部情報通信業界(システム開発会社など)や建設機械メーカーを取材
2016年
名古屋支社 編集部航空機業界や工作機械メーカーを取材
2019年
本社 編集局 第二産業部エネルギー業界を取 材
2020年
同 経済部金融業界を取材
2022年
同 第一産業部重工業業界やエンジニアリング会社を取材

現在の業務について教えてください。

 記者として担当業界の企業を取材しています。企業の社長や主要事業の担当幹部にインタビューし、ニュースを引き出すことが第一の目標です。それができれば『ストレート記事』として最も目立つ1面トップを飾ることもあります。脱炭素、デジタルなどテーマに沿って複数の企業を取材し、紙面1ページを全て使ったまとめ記事を書くこともあります。その企業や社会全体にとって重要な話題やテーマについて、自身の仮説を聞き、社長らの考えを引き出すことが役割であり、難しさと魅力です。

仕事の大変な点や課題は何ですか。

 紙面を毎日作るため、記者会見を取材して当日の締め切り前に短時間で原稿を書くなど、スピードが求められます。一方で企画記事など締め切りが先に設定されているものもあり、取材先を決めて書くめどをつけなければなりません。「企業や業界のこの話題を取材する」というテーマ・取材設定も必要です。短期と長期の時間軸それぞれに対応して仕事をこなす処理能力が求められます。つらいと思う時もありますが、一つ一つクリアすることで、日々充実感を得られます。

仕事のやりがいを感じる時は?

まだ公表されていない話題をニュースにした、いわゆるスクープ記事を出した時。

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 2022年12月にとある主要担当企業の社長を取材し、2023年度に始まる新たな中期経営計画での投資金額の計画を引き出し、ストレート記事を1面トップに掲載しました。まだ公表されていない話題をニュースにした、いわゆるスクープです。他の大手新聞社が後追いで記事にしたことで手応えを得られました。また、別の主要企業では、「挑戦する企業」という全13回の大型連載企画を11月から12月にかけて掲載しました。脱炭素の潮流がその企業の根幹を揺らしている状況や、新エネルギーに取り組む姿を描くことができました。

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仕事と生活の両立で意識していることはありますか。

 最近結婚し、新たな生活が始まりました。これまでは自分のペースで働いていましたが、妻との時間を確保するためにも、従来よりも短時間で原稿を書き上げるなど、中身の濃い仕事の仕方に変わらなければと思っています。共働きなので、積極的に家事を分担して2人の生活のペースを作り上げたいです。

今後のキャリアについてどのような考えを持っていますか。

 記者は多くの場合、数年で担当の企業や業界が変わります。また、キャリアを積む中でデスク(原稿を見る仕事)や支局長(各県の拠点責任者)になる方もいますので、私も同じ仕事をずっと続けられるわけではないと感じています。 まずは現在担当している、また今後担当できる業界で「これは書くべきだ」という根幹的なテーマや話題を、ストレート記事や大型の解説記事でまとめていきたいです。そのためにも、問題設定や取材活動を従来よりも充実させたいです。

日刊工業新聞社の強みは何だと思いますか?

企業や社会からの信頼。

 ありがたいことに、大抵の取材は受けていただくことができます。また、担当分野についての記事の内容・分量ともに自由度が高いので、取材しがいもあります。産業界を応援するという立ち位置が明確なので、前向きなトーンや視点で記事を書けます。分析や指摘も当然しますが、批判するより後押しする立場が私には合っていると感じています。


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