セミナー
実践!明日から使える公差設計
公差計算と幾何公差で機能・品質安定・コスト削減を叶える設計術【演習付き】
~事前eラーニング【入門編】もセットで受講可~
開催主旨
公差設計はリスクマネジメント(リスクの推定と評価~リスクをコントロール)。
実践的な事例と演習で公差設計のプロセスを体得!
グローバルで通用する図面を作成するには、幾何公差の活用が必須となっています。しかし、従来の図面に単に幾何公差記号を追加しただけでは、加工者・測定者からは「コストUPしますよ!」と必ず言われるでしょう。
公差計算した結果をもとに、重点管理ポイント(どこが基準で、どこを、どれだけに管理したいか)を幾何公差で明示すれば、加工者・測定者に明確に伝えることができます。
幾何公差を有効活用することで、公差の総数が減り、作りやすく・測りやすい図面になり、コストダウンに繋がります。本講座では、そんな実例を含めてご紹介します。
組立図面と部品図面を見れば、その図面どおりに量産した場合に、現場または市場で、どんな故障がどんな確率で発生するのかがわかります。
医療機器ではJIS T 14971によるリスクマネジメント(※1)の実施が必須となっているように、どんな業界でも設計段階でリスクマネジメントを行うことが求められています。もちろん一品生産の製品でも同様です。リスクマネジメントには、公差計算が不可欠です。
(※1)リスクの推定と評価を行い、リスクをコントロールする。分析的手法またはシミュレーション手法を用いて発生確率を予測する。
公差設計手法を正しく身に付けるには、幅広い知識を体系立てて学ぶ必要があります。
そこで本講座では、入門編(事前eラーニング)として初学者向けに基礎知識(幾何公差を含む)と基礎理論を学んでもらい、理解度テストで確認をしていただきます。既に基礎知識をお持ちの方のeラーニング受講は任意で、倍速視聴もできます。その基礎知識・理論を身に付けていただいた上で、会場でセミナーを受講いただく2本立ての構成としています。
会場セミナーでは3つの大きな演習を通じて、リスクマネジメントの具体的方法、公差計算結果の判断と処置(実はこれが一番難しい)、機能と品質を実現するための各部品の寸法と公差値の設定方法などを習得していただきます。
実践で明日から使える、設計事例を交えた演習を行いますので、若手技術者はもちろん、学び直しをされたい技術者の方にも適したセミナーです。多くの方のご受講をお待ちしております。
【会場セミナーの料金でeラーニングも受講できる】
本講座は、公差設計の考え方、基礎知識部分を事前に学習していただく入門編【eラーニング】 (約2.5時間、理解度テスト付き)と、経験豊富な講師が設計現場での実践に近い事例を複数用意して、OJTと同様に本物の公差設計を体得していただける実践編【会場セミナー】(1day)がセットでご受講いただけます。
※eラーニングから受講いただくことで、公差設計をこれから学ぶ方でも受講可能です(eラーニングを受講しなくても本セミナーへ参加できます)。
※eラーニングは12/1(金)よりご視聴いただけるようになります。本セミナーの開催が決定しましたら、お申込者様に別途URLとパスワードを配布させていただきます。
【準備物】
・筆記用具(鉛筆、消しゴム)
・関数電卓
概要
日時 | 2024年 6月 7日(金)10:00~17:00 (9:30 受付開始 休憩12:30~13:30) |
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会場 | 日刊工業新聞社 東京本社 セミナールーム&オンライン(ZOOM) ※会場には受講者用の駐車場が有りません。必ず最寄りの公共交通機関でご来場ください。 |
受講料 | お一人様:48,400円(資料含む、消費税込) 受講にあたり 申込者が最少催行人数に達していない講座の場合、開催を見送りとさせて頂くことがございます。(担当者より一週間前を目途にご連絡致します。) |
主催 | 日刊工業新聞社 |
受講制限について | ・本セミナーは、1社につき3名様までのお申込みとさせていただきます。 ・講師と同業の方は、本セミナーへのお申込みをお控えください。 ※上記につきましては、お申込み後にご確認させていただく場合がございます。 |
問い合わせ先 | 日刊工業新聞社 総合事業本部 西日本支社 セミナー事業部 TEL: 06-6946-3382 FAX: 06-6946-3389 E-mail : seminar-osaka@media.nikkan.co.jp TEL受付時間:平日(土・日・祝日除く) 9:30-17:30 |
講師
会場アクセス
-
日刊工業新聞社 東京本社
セミナールーム
中央区日本橋小網町14ー1
住生日本橋小網町ビル - セミナー会場案内図
プログラム
入門編【事前eラーニング】 連続視聴で約2.5時間、理解度テスト付き
1.公差設計の概要 |
1.1 公差計算の具体的な例 1.2 公差設計のメリット 1.3 検図について 1.4 公差設計の流れ 1.5 公差とコスト 1.6 公差設計のPDCA 1.7 普通公差 1.8 公差の課題を解決する 1.8.1 設計作業終盤のワークフロー 1.8.2 FMEAの具体的事例 1.8.3 リスクマネジメトからの要求 |
2.公差設計と幾何公差(GD&T) |
2.1 GD&T(幾何的寸法許容差設定および表示法) 2.2 JISの改訂 2.2.1 サイズ公差と幾何公差 2.2.2 JIS改訂で変わった用語 2.3 ISOとASME |
3.正規分布と工程能力指数 |
3.1 正規分布の性質 3.1.1 公差とばらつき 3.1.2 正規分布とは 3.1.3 母集団とサンプル 3.1.4 平均値と標準偏差の求め方 3.1.5 正規分布の表し方 3.1.6 正規分布の性質 3.2 不良率の推定 3.2.1 不良率の求め方 3.2.2 正規分布の規準化 3.3 工程能力指数 3.3.1 Cp 3.3.2 Cpk 3.3.3 CpとCpkの使い分け |
4.統計的取扱いと公差の計算 |
4.1 分散の加法性 4.2 統計的取り扱いと公差の計算 4.2.1 互換性と不完全互換性 4.2.2 【例題1】~【例題4】 4.3 公差設計のPDCAまとめ 4.4 さまざまな公差の計算方法 |
5.公差設計の実践レベル |
5.1 不良率の計算事例 5.2 幾何公差の公差計算事例 5.3 ガタとレバー比の考え方 |
実践編【会場セミナー】「公差設計」(1day)
1.【講義】 |
・公差計算書の紹介(標準的なもの/プロの事例) 設計のプロはどんな公差計算をしているのか! ・ワーストケース(Σ計算)/二乗和平方根(√計算)/モンテカルロシミュレーション 他にも日本の伝統的な公差計算方法を複数紹介、その違いと目的は? ・工程能力評価データ 実現場での工程能力評価の生データを紹介 |
2.【演習】機械装置事例 |
・不良率演習(公差計算から不良率の算出) 公差計算はリスクマネジメント(リスクの推定と評価~リスクをコントロール) ・現状図面/改良図面 現状の図面通りに製作してもらったら、どんな故障がどんな確率で発生するのか? 改良方法(例)と改良図面での発生確率は? ・二乗和平方根(√計算)と標準偏差 |
3.【総合演習1】小型歯車装置事例 |
各部品に設定された公差値からアセンブリの公差計算および不良率を計算し、その結果をもとに、この図面で量産を開始するか否か、その理由、改善策は? ・説明~計算着手 ・計算結果の確認 → 正しい計算結果 ・考察(判断と処置) ・結果とまとめ 公差計算で一番難しいのは、その判断と処置である! |
4.【総合演習2】ユニット設計事例 |
製品の機能と品質を実現するべくB君(新人設計者)が設計した図面を、Aさん(設計リーダー)が検図をし、B君の間違いを指摘するとともに、各部品の寸法と公差を適切に設定できるようにB君を指導する。B君とAさんの両方の立場で演習。 ・説明~計算着手 ・計算結果の確認 → 正しい計算結果 ・考察(判断と処置) ・結果とまとめ 公差計算で、寸法と公差値を作り込んで行く! |
5.(終了後)【3D図面(3DA)から3次元公差設計へ】 |
セミナー終了後、興味がある方向けに、5分ほどのビデオ紹介を行います。多くの企業が3D図面(3DA)に取組んでいます。3D図面から3次元公差設計への流れをご紹介します。 |