セミナー

熱処理を理解して鉄鋼材料を使いこなす
基礎から完全理解!
鉄鋼材料の熱処理と表面処理

開催主旨

 自動車に代表される各種機械部品には、高強度と高靭性を備えた軽量さが強く望まれています。ゆえに、鉄鋼材料の組成や組織をつくり込むことが重要であり、熱処理の良否によってその特性が大きく異なります。
 そこで、本講座は鍛造や板成形など塑性加工にかかわる技術者や金型技術者など機械系技術者を対象に、鉄鋼材料の熱処理と組織の関係、さらには機械的特性との関係を解説。機械部品の品質の信用および信頼を確保するうえで求められる熱処理の理論と技術を理解いただきます。
 熱処理は、外観から判断できないがため、なかなか理解しにくい技術ですが、そこには厳然とした理論があります。機械設計者は図面に焼入れ焼戻し(調質)の硬さを数値で指示しますが、材料に応じて調質し、意図した数値(硬さ)に合わせるためには、熱処理操作に伴い現れる現象の理解が必須です。これに寄与する構成となっています。併せて、表面処理方法についても概説し、その活用方法や注意点にも触れます。
 部品の設計や金型の寿命向上に取り組む際、鉄鋼材料や熱処理の知識により合理的な改良・改善ができるようになることが本講座の目標であり、機械系技術者の幅広い参加をお勧めします。

 

【セミナーでの習得ポイント】

■鉄鋼材料の種類と特性を成分組成から学べます。
■鉄鋼材料の機械的特性を、成分組成と熱処理から理解できます。
■熱処理の種類が組織変化から理解できます。
■熱処理の失敗事例と改善方法が理解できます。

■ 表面処理の基礎および特性、応用事例も提示します。

 

【受講対象者】

部品設計や塑性加工にかかわる技術者や金型技術者など機械系技術者

概要

日時
2024年 8月 23日(金) 10:00~17:00
(9:30 受付開始 休憩60分)
※昼食のご用意がございません。なお、休憩時間の会場内飲食は可です。
会場 日刊工業新聞社 西日本支社
※会場には受講者用の駐車場が有りません。必ず最寄りの公共交通機関でご来場ください。
※当日の録音・録画は固くおことわり申し上げます。
受講料 48,400円(資料含む、税込、1名分)
主催

日刊工業新聞社

 

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申込について 受講にあたり
開催決定後、受講票並び請求書をメール(PDFファイル)にてお送り致します。
申込者が最少催行人数に達していない講座の場合、開催を見送りとさせて頂くことがございます。(担当者より一週間前を目途にご連絡致します。)

受講料
通常、セミナー開催日までの御入金をお願いしておりますが、講座終了後のご入金にも対応しております。講座実施後のご入金となります場合は下記問い合わせ先までお知らせ下さい。
振込手数料は貴社でご負担願います。
キャンセルについて
開催日1週間前までの受付とさせて頂きます。1週間前までにご連絡がない場合はご欠席の方もキャンセル料として受講料全額を頂きます。
問合せ先 日刊工業新聞社 西日本支社 総合事業本部 セミナー係
TEL:06-6946-3382 FAX:06-6946-3389
E-mail:seminar-osaka@media.nikkan.co.jp
TEL受付時間:平日(土・日・祝日除く) 9:30-17:30

講師

土屋 能成 氏

会場アクセス

日刊工業新聞社 西日本支社 セミナー会場
大阪市中央区北浜東2-16
セミナー会場案内図

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プログラム

1.はじめに
1-1 各種鉄鋼材料(鉄鋼材料の分類)
1-3 代表的な自動車部品に見る熱処理・表面処理の実際
1-3 自動車の鍛造部品に用いられる鋼材
2.熱処理を理解する
2-1 鉄鋼材料の代表的な熱処理
①熱処理に伴う組成変化、②高温組織と熱処理(平衡状態図)
2-2 焼なまし・中間焼きなまし
2-3 焼ならし
2ー4 焼入れ、焼入れと省エネ効果
2ー5 サブゼロ処理
2-6 焼戻しと時効(時効処理)
2-7 加工熱処理
3.熱処理に伴う金属組織の変化と機械的特性
3-1 炭素鋼の平衡状態における組織変化
①金属の強化機構、②格子欠陥、③金属の組成変形、④金属のすべり系、⑤加工硬化と転位、⑥炭素鋼の標準組織・組織変化
3-2 冷却速度による組織変化
①恒温変態と連続冷却変態・組織変化、②焼入れ組織(マルテンサイト)、③熱処理特性に及ぼす合金元素の影響、④冷却法の違いによる熱処理
3-3 焼入れ炭素鋼の焼戻しに伴う組織変化
3-4 熱処理特性に及ぼす合金元素の影響
3-5 熱処理条件と機械的特性(機械特性と焼き戻し温度の比較)
4.熱処理操作に伴い現れる現象
4-1 結晶粒の変化
4-2 酸化・脱炭
4-3 熱処理応力と熱処理変形
5.熱処理の実際と各種鋼材の熱処理に伴う注意点(機械設計の観点などから)
5-1 鉄鋼材料に応じた熱処理のポイント
5-2 構造用鋼の焼入れ性・焼入れ性保証
5-3 軸受鋼
5-4 ばね鋼
5-5 高マンガン鋼
5-6 工具鋼の熱処理条件
5-7 ステンレス鋼の熱処理に伴う注意点
5-8 その他
6.各種表面処理の実際
6-1 めっき(表面処理鋼板、鋼の腐食と防止法)
6-2 浸炭(固体浸炭、液体浸炭、ガス浸炭、ガス浸炭窒化)
6-3 窒化・硼化・浸硫
6-4 高周波焼入れと炎焼入れ
6-5 溶射・肉盛溶接
6-6 各種セラミックコーティング
6-7 塑性加工金型に適用できる表面処理
7.表面処理に伴う特性向上と金型への適用
7-1 トライボ特性(摩擦摩耗潤滑特性)
①加工度の影響、②潤滑油添加剤の影響、③潤滑油粘度の影響、④ハイテン材引抜による耐焼付き性評価、⑤後方穿孔パンチとビレット表面性状の比較、⑥表面処理に伴う靭性変化
7-2 耐酸化性
①被膜の耐食性・耐酸化性の向上、②高温特性(最高使用温度の向上)
7-3 各種成形金型への適用
①六角トリミングパンチ、②アルミニウム板打抜きパンチ、③後方押出しパンチ、④処理法による適用効果の違い、⑤熱間型への適用効果例
7-4 適用時の留意事項
①工具表面粗さは滑らかに、②母材硬さはできるだけ硬く、③改良冷間ダイス鋼の活用
8.まとめ・質疑応答
8-1 熱処理のポイント
①適切な材料選択、②鋼種に応じた適切な焼入れ温度・時間の選定、③加熱時・冷却時の温度分布を生じない工夫
8-2 表面処理のポイント
①高強度被加工材に負けない金型にするには、②焼付き・摩耗に負けない表面にするには
8-3 金型寿命向上のための検討手順

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