セミナー

【ライブ配信セミナー】
材料の強度評価・破壊力学の基礎から学ぶ
機械装置の疲労破壊の発生メカニズムとその対策

開催主旨

疲労破壊とは、機械や構造物の部材に対して荷重が繰返して応力が発生すると、その応力によってまず微小な「き裂(ひび割れ、クラック)」が発生し、それが繰り返されるごとにやがて少しずつ成長(進展)を始め、最終的には部材の破断に至るという現象である。

このような疲労破壊を防止することは永年の課題である。

ある日突然、破壊するように見えても、その現象には原因や発生メカニズムが潜んでいる。機械設計者はその現象のメカニズム(仕組み)を理解したうえで、発生を防止する対策を講じなければならない。


疲労破壊を理解し、防止することができれば、機械や構造物の軽量化に役立てられる。必要部材を減らすことで、エコロジーの観点や燃費・電費の向上にも有効である。


疲労破壊は、発生応力が耐力を超えた大きなレベルで発生すると、繰返しのたびに新たな塑性変形が発生し、繰返し回数がほぼ1万回以下で破断に至る。また、発生応力が耐力以下(すなわち弾性応力)の場合には、1万回を大きく超えて破断に至る。前者のような現象を「低サイクル疲労」、後者を「高サイクル疲労」と呼ぶ。

また、疲労破壊には「き裂」の発生がつきものである。「き裂」の強度評価を行う場合には、材料を強度ではなく、靭性(脆さ、粘さ)という面から検討するための破壊力学の知識も必要となってくる。


本セミナーでは、設計者が疲労のメカニズムを理解できるように、また「破壊力学」を簡単に理解できるように説明するとともに、容易に疲労破壊の防止対策が行えるように解説する。

 

 本セミナーのテキストは、PDFにてお送り致します。
※お申込みの際に、テキストを受け取れるメールアドレスを記入して下さい。
(申込アドレスと異なる場合は、申し込みフォームの備考欄にてお知らせ下さい。) 

概要

日時 2024年 9月 30日(月)10:00~17:00
(9:30 ログイン開始)※昼休憩1時間あり
会場 WEBセミナー
WEBセミナーは、WEBミーティングツール「Zoom」を使用して開催いたします。

※当日の録音・録画は固くおことわり申し上げます。
ブラウザとインターネット接続環境があれば、どこからでも参加可能です。
受講料

お一人様:46,200円(資料含む、消費税込)

受講にあたり
開催決定後、受講票並び請求書を郵送またはメール(PDFファイル)にてお送り致します。
申込者が最少催行人数に達していない講座の場合、開催を見送りとさせて頂くことがございます。(担当者より一週間前を目途にご連絡致します。)
受講料
振込手数料は貴社でご負担願います。
キャンセルについて
開催日1週間前までの受付とさせて頂きます。1週間前までにご連絡がない場合はご欠席の方もキャンセル料として受講料全額を頂きます。

主催 日刊工業新聞社
申込締切日について 2024年 9月 27日(金)17:00〆切
問合せ先 日刊工業新聞社
総合事業局 セミナー事業部
TEL: 03-5644-7222
FAX: 03-5644-7215
E-mail : j-seminar@media.nikkan.co.jp
TEL受付時間:平日(土・日・祝日除く) 9:30-17:30

講師

遠田 治正 氏

このセミナーを申し込む

プログラム

1.材料の強度評価の概要
1.1.力の分類
  (1)作用方向~引張,曲げ,せん断,ねじり
  (2)作用時間~静荷重,動荷重,衝撃荷重
  (3)発生原因~外力,重力,遠心力,熱
1.2.破壊現象の分類
  (1)静的破壊、動的破壊、疲労破壊
  (2)延性破壊(安定破壊)と脆性破壊(不安定破壊)
1.3.材料の機械的性質
  (1)引張試験と応力-ひずみ線図
  (2)強度(強さ)と靭性(粘[ねば]さ、脆さ)
2.疲労破壊の現象と発生防止の基本
2.1. 疲労破壊の進行の3段階と仕組みと
  (1)第1段階(疲労き裂発生)
  (2)第2段階(疲労き裂進展)
  (3)第3段階(最終破断)
2.2. 応力振幅とひずみ振幅
2.3. 高サイクル疲労破壊とS-N線図
2.4. 疲労寿命・疲労限度
2.5. 鉄鋼材料でのギガサイクル疲労(超高サイクル疲労)
2.6. 低サイクル疲労破壊とE-N線図
3.疲労強度に及ぼす影響因子
3.1. 平均応力と残留応力
3.2. 繰返し回数と数え方
  (1) 規則的繰返し荷重の場合
  (2) 変動荷重(ランダム荷重)の場合
3.3. 切欠きと応力集中の影響
3.4. 寸法効果 
3.5. 異種荷重の組合せと主応力,相当応力
3.6. 強度と靭性(粘さ,脆さ)
3.7. 材料による違い~鉄鋼,非鉄,樹脂,セラミックス
4.き裂進展を定量評価する方法 ~破壊力学の利用
4.1. 疲労強度,き裂進展に及ぼす靭性の影響
4.2. 強度と靭性の世界の違い
  (1) 引張強さσBと、破壊靭性値KC
  (2) 応力σと、応力拡大係数K
  (3) 応力振幅σaと、応力拡大係数範囲ΔK
  (4) S-N線図と、 da/dN-ΔK(き裂進展速度)線図
4.3.応力拡大係数Kの簡便な計算方法
4.4.第2段階での進展の度合いの計算方法
5.高サイクル疲労発生の防止対策
5.1. 有限寿命設計と無限寿命(疲労限度)設計
5.2. S-N線図と,平均応力・残留応力の影響
5.3. S-N線図と,切欠きの影響
5.4. S-N線図推定方法
5.5. 疲労破壊の断面の様子
6.低サイクル疲労発生の防止対策
6.1. ひずみ範囲と、E-N線図
6.2. 平均応力、切欠き、残留応力の影響
6.3. E-N線図推定方法
7.鉄鋼材料のギガサイクル疲労と課題
7.1. 107回を超えてのS-N線図の挙動
7.2. き裂発生起点の遷移と破壊起点の特徴
7.3. ギガサイクル領域でのS-N線図の推測の例
8.まとめ
 【ライブ配信セミナーに伴う注意事項について】⇒ 【詳細はこちら】
 ※必ずお読みください
(お申込みを頂いた時点でご同意頂いたとみなします)

このセミナーを申し込む

一覧へ戻る

日刊工業新聞社関連サイト・サービス