セミナー
【ライブ配信セミナー】
材料の強度評価・破壊力学の基礎から学ぶ
機械装置の疲労破壊の発生メカニズムとその対策
開催主旨
疲労破壊とは、機械や構造物の部材に対して荷重が繰返して応力が発生すると、その応力によってまず微小な「き裂(ひび割れ、クラック)」が発生し、それが繰り返されるごとにやがて少しずつ成長(進展)を始め、最終的には部材の破断に至るという現象である。
このような疲労破壊を防止することは永年の課題である。
ある日突然、破壊するように見えても、その現象には原因や発生メカニズムが潜んでいる。機械設計者はその現象のメカニズム(仕組み)を理解したうえで、発生を防止する対策を講じなければならない。
疲労破壊を理解し、防止することができれば、機械や構造物の軽量化に役立てられる。必要部材を減らすことで、エコロジーの観点や燃費・電費の向上にも有効である。
疲労破壊は、発生応力が耐力を超えた大きなレベルで発生すると、繰返しのたびに新たな塑性変形が発生し、繰返し回数がほぼ1万回以下で破断に至る。また、発生応力が耐力以下(すなわち弾性応力)の場合には、1万回を大きく超えて破断に至る。前者のような現象を「低サイクル疲労」、後者を「高サイクル疲労」と呼ぶ。
また、疲労破壊には「き裂」の発生がつきものである。「き裂」の強度評価を行う場合には、材料を強度ではなく、靭性(脆さ、粘さ)という面から検討するための破壊力学の知識も必要となってくる。
本セミナーでは、設計者が疲労のメカニズムを理解できるように、また「破壊力学」を簡単に理解できるように説明するとともに、容易に疲労破壊の防止対策が行えるように解説する。
本セミナーのテキストは、PDFにてお送り致します。
※お申込みの際に、テキストを受け取れるメールアドレスを記入して下さい。
(申込アドレスと異なる場合は、申し込みフォームの備考欄にてお知らせ下さい。)
概要
日時 | 2025年 1月 24日(金)10:00~17:00 (9:30 ログイン開始)※昼休憩1時間あり |
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会場 | WEBセミナー WEBセミナーは、WEBミーティングツール「Zoom」を使用して開催いたします。 ※当日の録音・録画は固くおことわり申し上げます。 ブラウザとインターネット接続環境があれば、どこからでも参加可能です。 |
受講料 | お一人様:48,400円(資料含む、消費税込) 受講にあたり |
主催 | 日刊工業新聞社 |
申込締切日について | 2025年 1月 23日(木)17:00〆切 |
問合せ先 | 日刊工業新聞社 総合事業本部 事業推進部(セミナー係) TEL: 03-5644-7222 FAX: 03-5644-7215 E-mail : j-seminar@media.nikkan.co.jp TEL受付時間:平日(土・日・祝日除く) 9:30-17:30 |
講師
プログラム
1.材料の強度評価の概要 |
1.1.力の分類 (1)作用方向~引張,曲げ,せん断,ねじり (2)作用時間~静荷重,動荷重,衝撃荷重 (3)発生原因~外力,重力,遠心力,熱 1.2.破壊現象の分類 (1)静的破壊、動的破壊、疲労破壊 (2)延性破壊(安定破壊)と脆性破壊(不安定破壊) 1.3.材料の機械的性質 (1)引張試験と応力-ひずみ線図 (2)強度(強さ)と靭性(粘[ねば]さ、脆さ) |
2.疲労破壊の現象と発生防止の基本 |
2.1. 疲労破壊の進行の3段階と仕組みと (1)第1段階(疲労き裂発生) (2)第2段階(疲労き裂進展) (3)第3段階(最終破断) 2.2. 応力振幅とひずみ振幅 2.3. 高サイクル疲労破壊とS-N線図 2.4. 疲労寿命・疲労限度 2.5. 鉄鋼材料でのギガサイクル疲労(超高サイクル疲労) 2.6. 低サイクル疲労破壊とE-N線図 |
3.疲労強度に及ぼす影響因子 |
3.1. 平均応力と残留応力 3.2. 繰返し回数と数え方 (1) 規則的繰返し荷重の場合 (2) 変動荷重(ランダム荷重)の場合 3.3. 切欠きと応力集中の影響 3.4. 寸法効果 3.5. 異種荷重の組合せと主応力,相当応力 3.6. 強度と靭性(粘さ,脆さ) 3.7. 材料による違い~鉄鋼,非鉄,樹脂,セラミックス |
4.き裂進展を定量評価する方法 ~破壊力学の利用 |
4.1. 疲労強度,き裂進展に及ぼす靭性の影響 4.2. 強度と靭性の世界の違い (1) 引張強さσBと、破壊靭性値KC (2) 応力σと、応力拡大係数K (3) 応力振幅σaと、応力拡大係数範囲ΔK (4) S-N線図と、 da/dN-ΔK(き裂進展速度)線図 4.3.応力拡大係数Kの簡便な計算方法 4.4.第2段階での進展の度合いの計算方法 |
5.高サイクル疲労発生の防止対策 |
5.1. 有限寿命設計と無限寿命(疲労限度)設計 5.2. S-N線図と,平均応力・残留応力の影響 5.3. S-N線図と,切欠きの影響 5.4. S-N線図推定方法 5.5. 疲労破壊の断面の様子 |
6.低サイクル疲労発生の防止対策 |
6.1. ひずみ範囲と、E-N線図 6.2. 平均応力、切欠き、残留応力の影響 6.3. E-N線図推定方法 |
7.鉄鋼材料のギガサイクル疲労と課題 |
7.1. 107回を超えてのS-N線図の挙動 7.2. き裂発生起点の遷移と破壊起点の特徴 7.3. ギガサイクル領域でのS-N線図の推測の例 |
8.まとめ |
【ライブ配信セミナーに伴う注意事項について】⇒ 【詳細はこちら】 ※必ずお読みください(お申込みを頂いた時点でご同意頂いたとみなします) |