セミナー
BOM・BOPで手作業が増大?【原価のプロ】が解説!
強い「生産管理」実現のための原理原則
「物づくり→紙づくり?」バラバラの部分最適/しわよせで膨大な手作業/経営層はシステム化できていると勘違い
開催主旨
少し前はDX、昨今は生成AIが大ブームです。
BOM・BOP・ERP…システム導入で理想的な「モノづくり」生産管理体制が作れる!
と言ったようなシステムベンダーの「宣伝文」をよく見かけます。
それでは、デジタル化・システム化でよっぽど現場の生産性が高まっているのか?
その実態はというと…。
むしろ「モノづくり」から「紙づくり」へ?
システム導入で自動化・省力化どころか…伝票手作業入力の手間が膨大に増え、
生産管理担当が疲弊しているという話をよく聞くようになりました。
貴社ではどうでしょうか?
「(期待通り)生産性が上がった!」…という話はほとんど聞こえてきません。
なぜなのか?
どうしてシステム化が当初の「理想通り」に上手く運用できないのか…?
長年、生産管理と原価削減の実務に携わった「原価のプロ」である講師から指摘させていただくと、
理由は大きく二つあります。
理由①ロジックが米国発だから
BOM・BOP・ERPも米国発のシステムで大前提があります。
原則「生産計画変更を受け付けない環境で使うこと」です。
計画変更が頻発する日本の現場で、そのまま使えば、スケジュール・進捗管理がしわ寄せで手作業化するのはむしろ当然の帰結です。
利用②ベンダーがモノづくり素人だから
システムベンダー、行ってしまえばロジックを組んでいる担当者がモノづくりを知らないから。
生産工程・生産管理の経験がない素人が作っているからです。
例えば…
最近は、企画BOMや試作BOM、購買BOMなどは、製品化のステップの中で一部門の業務を支援するためにありますが、この企画BOMや試作BOM、購買BOMなども、現物があるわけではありません。
また、会社によっては、必要のない部品表もあります。
特定の部門での業務の効率化には役立ちますが、全体最適には役たちません。
さらに、BOPではABM(活動基準原価計算による管理)を採用しているものもあります。
標準原価の次のステップに見積原価があるとなっていますが、これは実務上おかしいです。
そもそも見積原価は何のためにするのでしょうか。
原価企画とは、目標原価を設定し「顧客ニーズ」を「具体的な製品というかたち」に表すステップにおいて、その製品を「最適な(最小の)コスト」で作れるようにすることではないでしょうか?
このためには、製品の構成や構造、部品の形状や精度などの検討時に、コスト(見積原価)を分かるようにすることではないでしょうか。
つまり、コスト・シミュレーションです。
標準原価を先に設定するなど目的と手段があべこべです。
現場を知らない素人がロジックを組むとこうなります。
モノづくりの大原則は以下の3点です。
①顧客サービスの向上 顧客が欲しいときにすぐに提供できる。
②生産性の向上 生産性を高めることによって、製品のコスト削減を図って行く。
③在庫の削減 必要のない在庫を持たないことによって、資金の有効活用をする。
上記を最適な工程・最適コストで追求することで「利益獲得」するのが生産管理…BOM・BOP各種システムの存在意義です。
モノづくりについてその目的や意味を理解することなく、BOP・BOMの「理想の姿」を見栄えの良い図表で説明されても「利益獲得」という目的は達成できません。
この辺りが理解されることないままに、BOM・BOPが導入運用されると
・バラバラの部分最適
・計画変更のしわ寄せはスケジュール・進捗管理がしわ寄せで手作業化
・経営層は生産管理がシステム化とカン違い
現場の疲弊と不満…不幸の連鎖を生み出すことになります。
ではどうしたらよいのか?
講師は、実務と原理原則に重きを置く「コスト・エンジニア=原価のプロ」です。
昨今のモノづくりでは、現場を見ない、あるいは現場を知ろうとしないコンサルやベンダーによって、新しいモノづくり(生産管理)システムが提唱され、それを信奉する風潮が出ていることに疑問と懸念を感じています。
こうしたことから、本セミナーを企画いたしました。
BOM・BOPを導入・運用して、「本来実現すべき生産管理」とはどうあるべきか?
そして、理想のモノづくりを実現するために、生産管理システムの核になるBOM/BOP、管理会計について、その重要性や運用の原理原則を解説し、「強い現場の生産管理」実現を目指します。
既にBOM・BOPを導入してもどうも腑に落ちない。
生産性が上がっている気がしない。何かが違う気がする。
あるいは、これからBOM・BOPを導入しようとしているが、どうしたら「強い」生産管理体制を実現できるのか。
悩んでいる方におススメの講座です。ぜひご活用下さい。
概要
日時 | 2025年 1月 27日(月) 10:00~17:00 (9:30 受付開始 休憩12:30~13:30) |
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会場 | 日刊工業新聞社 東京本社 セミナールーム ※会場には受講者用の駐車場が有りません。必ず最寄りの公共交通機関でご来場ください。 ※当日の録音・録画は固くおことわり申し上げます。 |
受講料 | お一人様:46,200円(資料含む、消費税込) 受講にあたり |
主催 | 日刊工業新聞社 |
問い合わせ先 | 日刊工業新聞社 総合事業本部 事業推進部(セミナー係) TEL: 03-5644-7222 FAX: 03-5644-7215 E-mail : j-seminar@media.nikkan.co.jp TEL受付時間:平日(土・日・祝日除く) 9:30-17:30 |
FAX申込みについて |
講師
会場アクセス
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日刊工業新聞社 東京本社
セミナールーム
中央区日本橋小網町14ー1
住生日本橋小網町ビル - セミナー会場案内図
プログラム
理論編
0.BOM・BOP の「理想」と「現実」 |
1)BOM・BOP の理想(ベンダーの語る理想像)と現実(増大する手作業・疲弊する現場) 2)なぜ理想通りにならない?根本原因とは 3)会社の利益を最大化するための「生産管理」の原理原則 |
1.BOM・BOP は何のために導入するのか?もう一度目的を確認 |
1) 製品ライフサイクルとBOM、/BOP の位置づけ 2) 製品開発におけるBOM/BOP の役割 3) 目標原価と見積原価、BOM/BOP の関係 4) 生産活動とBOM/BOP 、コストの関係 5) 管理会計と見積原価(コスト・シミュレーション) |
2.結局どうしたらよいのか? |
1) 一番の問題は…経営トップのBOM・BOP・ERP への理解不足・誤解 →会計システムと同じように「導入さえすれば期待通り」は誤解。 「確定」した会計データと「現在進行形」である生産・製造データは意味が違う。 自社の生産能力・組織・人材(スキル)がシステムを運用できる素地があるか?を 経営トップが確認・把握できているか→「ベンダー・コンサルに丸投げはダメ」 2) 実務的に「全体像を理解した人材」が居ること ①「生産管理の全体像・考え方」→生産管理における目標の設定が適切か ②「意思決定は誰がするのか」→システム管理におけるデータプロセシングと整合性が適切か ③「お金の流れと作業時間の予実績の把握」→財務面からの原価把握・原価管理はできているか |
実務編
3.最適コスト(最小コスト)を追求するためのコストテーブルの見直し方 |
1) コストテーブルの目的と考え方 2) 加工品のコストテーブルの見直し 3) 組立作業でのコストテーブルの見方 4) 金型、専用治工具の費用 |
4.BOM/BOP を適切に設定するためのコスト・シミュレーションのチェックポイント |
1) 設備機械についての基礎知識 2) サンプルによる加工工程の検討 3) 素材からの加工工程の検討 4) 製品分析とBOM/BOP の見直し方 |
5.BOM/BOP で実現する利益管理…へのチェックポイント |
1) 販売計画・受注と生産管理システム(ERP)は連動しているか? →営業・販売とERPが連動していないとスケジュールが手作業化 2) BOM/BOP の設定は適正か? 3) スケジューリング(日程計画)とBOM/BOP、生産能力は適正か? 4) 目標原価へのBOM/BOP 情報のフィードバック |
6.改善活動・コストダウン(利益管理)・BOM/BOPをしっかりつなぎ |
「進化する原価低減活動=強い生産管理の実現」 1) 管理会計と財務会計の関係 2) 変動費と固定費を分類する 3) 固定費と生産性の向上の関係 4) 利益管理とBOM/BOP |