セミナー

【ライブ配信&後日の録画視聴可】
PFAS(PFOS/PFOA)規制に対応!

フッ素フリー撥水・撥油性表面の設計指針と実例
~これまでの常識を覆す!ぬれの新理論と動的ぬれ性の制御技術~

開催主旨

 有機フッ素化合物(PFAS)に対する世界的な規制強化が進む中、製品開発におけるフッ素代替は避けて通れない課題となっています。しかし、「フッ素フリー」で優れた撥水・撥油性、防汚性、難付着性を持つ表面を作るには、従来の常識にとらわれない新しいアプローチが必要です。本講座はPFAS(PFOS/PFOA)規制への対応という課題を解決するために、フッ素を使わない撥水・撥油技術を習得することを目的としています。

 まず、撥水・撥油性の基本原理である「ぬれ性」を、基礎からわかりやすく解説します。Youngの式やCassie/Wenzelの式といった理論だけでなく、従来の評価法が抱える問題点や、より実践的な「動的ぬれ性」の考え方までを深く掘り下げます。そのため、単なる理論の習得に留まらず、実際の開発現場で役立つ正しい表面制御・評価技術を身につけられます。

 近年厳しさを増すPFAS規制に対応するため、単分子膜、高分子薄膜、ゾルーゲル皮膜といった、講師らが開発しているフッ素フリーの最新技術を、具体的な事例を交えながら解説。自社の製品や技術に適用できる、耐久性に優れた撥水・撥油性、防汚性、難付着性を持つ表面設計のための具体的なノウハウや、国内外の最新の研究開発動向が習得できます。また、ディスプレイ、タッチパネル、塗料など、多岐にわたる産業での応用展開が期待される基盤技術を紹介し、これまでの基礎/応用研究から得られた具体的な事例を通じて、皆様が抱えている個別の課題に対する解決策や、新たな技術開発のヒントを提供します。特に、着氷雪防止や自己修復材料といったユニークな技術開発事例にも触れることで、今後の研究開発の視野を広げることができます。

 本講座が、フッ素代替技術を探求している研究開発者や、製品の機能性向上を目指す技術者の皆様にとって、すぐに活用できる実践的な知識と具体的な解決策を提供する一助となれば幸いです。

 

受講対象

・PFAS規制への対応に課題を感じている技術者・研究者
・フッ素フリーの撥水・撥油性、防汚性、難付着性技術を開発したい方
・表面処理、コーティング、塗装などの技術に携わっている方
・既存の製品の性能改善や、新しい機能性表面の探索に取り組んでいる方 

 

習得可能知識

・PFAS規制に対応するための実践的な技術と対応策を習得できます。
・ぬれの基礎から実践的な応用までを網羅的に学ぶことができます。
・フッ素化合物に依存しない環境に配慮した最新の表面処理技術とその開発動向について学べます。
・耐久性に優れた撥水・撥油性、防汚性、難付着性を備えた表面設計のための具体的なノウハウを習得できます。
 

本セミナーは、オンライン形式でのセミナーとなります。オンラインでのご視聴方法(参加用URL等)はご登録くださいましたメールにお知らせいたします。ZOOMでの視聴が困難な方には別途、こちらの手順を参照のうえブラウザ上でご視聴ください。

概要

日時

2025年 11月 21日(金)10:00~17:00

※テキストは郵送とメールの2種類でお知らせします。

※録画視聴は講座終了後2週間にわたりご視聴いただけます。

受講料

49,500円(テキスト代、後日の録画視聴、税込、1名分の参加費となります)

※申込者が最少催行人数に達していない講座の場合、開催を見送りとさせて頂くことがございます。(担当者より一週間前を目途にご連絡致します。)

受講料

※振込手数料は貴社でご負担願います。開催決定後、受講料の請求書(PDF)ををメールでお知らせします。

※講座実施前の入金をお願いしておりますが、講座実施後の入金にも対応しています。

キャンセルについて
資料の郵送に伴い、開催日5日前までの受付とさせて頂きます。5日前までにご連絡がない場合はご欠席の方もキャンセル料として受講料全額を頂きます。

※当日の参加が難しい方は録画での参加も可能です。録画での参加を希望される方は、申込フォームでご選択ください。

主催 日刊工業新聞社
申込について ※弊社プライバシーポリシー(個人情報保護方針)をご一読いただき、申込みフォームより必要事項をご入力ください。
⇒ プライバシーポリシー
問い合わせ先 日刊工業新聞社
西日本支社 総合事業本部部 セミナー係
TEL : 06-6946-3382
FAX : 06-6946-3389
E-mail : seminar-osaka@media.nikkan.co.jp

講師

穂積 篤 氏

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プログラム

1.脱フッ素・フッ素代替を考えるための、ぬれの基礎とこれまでの評価法の問題点

1-1 Youngの式
1-2 表面張力の定義と測定方法
1-3 表面自由エネルギーとは?
1-4 Cassieの式(凹凸表面におけるぬれ)
1-5 Wenzelの式(複合表面におけるぬれ)
1-6 CassieとWenzelの式は本当に正しいのか?

1-7 既存理論を否定する研究事例

1-8 三相接触線の重要性

1-9 これまでのぬれ性評価法とその問題点

1-10 静的接触角とぬれ性との関係

2.脱フッ素・フッ素代替に取り組むあなたも知っておきたい 動的ぬれ性の考え方と測定・制御方法

2-1 動的ぬれ性とは?
2-2 動的ぬれ性制御の重要性
2-3 動的接触角の定義と近年の役割
2-4 動的接触角の測定方法

 2.4.1 Wilhelmy法とその特徴

 2.4.2 滑落/転落法とその特徴

 2.4.3 拡張収縮法とその特徴

2-5 接触角ヒステリシスの定義と発生原因
2-6 自然界における高/低接触角ヒステリシス表面の事例(ハスの葉効果/花弁効果)
2-7 接触角ヒステリシス制御に関する過去の研究
2-8 接触角ヒステリシスを抑制するためのコンセプト
2-9 接触角ヒステリシスと滑落性の関係(Kawasaki/Furmidgeの式)

3.撥水/撥油処理の最新研究開発動向

3-1 バイオミメティクス(生物模倣技術)とぬれに関する開発事例
3-2 超撥水・撥油性を得るための表面設計指針
3-3 これまでの超撥水・撥油性表面の問題点・課題
3-4 耐久性を向上させるための表面設計指針と研究事例
3-5 最近の超撥水・撥油性の定義

3-6 超撥水・撥油処理の最新研究開発動向

3-7 SLIPS(Slippery Liquid-Infused Porous Surfaces)の特徴・設計・課題

4.長鎖有機フッ素化合物に依存しない各種撥水・撥油/難付着性処理技術~PFAS(PFOS/PFOA)規制への対応として~
4-1 フッ素フリー撥水・撥油処理の最新研究開発動向
4-2 各種機能性薄膜を利用したフッ素フリー撥水・撥油/難付着性表面の開発事例

 4.2.1 単分子膜を利用した撥水・撥油性表面の作製方法とその特徴

 4.2.2 ポリマーブラシ/薄膜を利用した撥水/撥油(液)性表面の作製方法とその特徴

 4.2.3 有機-無機ハイブリッド皮膜による撥水/撥油(液)性表面の作製方法とその特徴

 4.2.4 動的な撥油(液)性が発現するメカニズム

 4.2.5 フッ素化合物よりも優れた耐熱性を示す撥油(液)性皮膜の作製方法とその特徴

 4.2.6 オルガノゲルを利用した難付着性表面の作製方法と各種応用事例(着氷雪防止)

5.親水/超親水性表面を利用した撥油性/難付着性付与技術

5-1 親水性/超親水性を得るための表面設計指針

5-2 これまでの親水性/超親水性表面の問題点・課題

5-3 親水性/超親水性処理の最新研究開発動向 

5-4 魚類体表の多機能性を模倣した透明ヒドロゲル皮膜

 5.4.1 透明ヒドロゲル皮膜の作製方法とその特徴

 5.4.2 スプレー法による大面積成膜技術/ゲル化抑制技術

 5.4.3 透明ヒドロゲル皮膜を利用した撥油性/難付着性付与技術

6.最近のトピックス
6-1 親水性と滑水性を兼ね備えた特異な表面の創製、機能発現メカニズムの解明と応用事例
6-2 傷が植物並みに長期間、自己修復する超撥水性材料
6-3 超撥水性表面を利用したナノ粒子の自己組織化技術
7.質疑応答
【ライブ配信セミナーに伴う注意事項について】⇒ 【詳細はこちら】
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