セミナー
会場&オンライン開催!録画視聴も可能!
2025国際ロボット展併催セミナー
汎用性と柔軟性を高めるロボットハンド設計と柔らかさ・触覚・学習を用いた賢い把持操作
開催主旨
労働人口の減少や人件費の高騰に伴い、自動化・ロボット化へのニーズがより一層高まっています。自動化が達成された工程がある一方、治工具類を用いて対象物を整定したり、ロボットが扱いやすいように作業者が対象物を整列したりする工程があり、自動化のための「お膳立て」がいまだに求められています。
対象物やロボットなどの状態推定は、近年急速に開発が進んでいる、Deep Learningに代表される機械学習で実現できるようになったものの、その状態推定に基づいて生成された動作を実現できるかどうかは、対象物を扱うロボットハンドやグリッパの性能にかかっています。機械学習をベースとする物体認識には誤差がつきものであり、認識誤差があっても作業を実現できるロボットハンドが求められています。そこで、期待が高まっているのが、硬さと柔らかさを活用したソフトロボットハンドの利用であり、これにより高度な把持と汎用性の両立が可能となります。
また、最近は米国と中国でヒューマノイドロボットの実用化への動きが始まっていますが、モノづくり現場に適用するためには「器用さ」が必須であり、これに伴いソフトロボットハンドへの注目度が増しています。
本講座は、前段は「汎用性と柔軟性を高めるロボットハンド設計の考え方」と題し、ケーススタディを通じて、そのための設計手法を解説します。ソフトロボットハンドは物体形状や環境への適応性に優れ、物体認識精度が低くても容易に物体ハンドリングが行えます。一方、低剛性による位置制御性能や発生可能な力の低下といったデメリットがありますが、これらを解消する講師らの方法論を紹介します。
後段では「柔らかさ・学習・触覚を用いたロボットマニピュレーション」をテーマに、ハンドリングにおける「ラストワンマイル」の課題に対応する、柔らかさ・学習・触覚を用いたロボットマニピュレーションの開発成果ならびに適用例、より多様な対象物への把持の拡張の可能性を解説します。
本セミナーは、オンライン配信ツールZoomを用いて実施します。ご視聴方法(参加用URL等)はご登録くださいましたメールにお知らせいたします。また、録画視聴のためのURLは12/8以降にお知らせします。
概要
日時 | 2025年 12月 4日(木)14:00~17:00 ※開催当日13:00まで申込受付 |
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会場 | 東京ビッグサイト 会議棟 ※会場参加の定員60名まで |
受講料 | 受講料:22,000円(テキスト代、後日の録画視聴、税込、1名分) ※テキストは開催2日前にミーティングリンクととともにPDFでお知らせします。 ※録画視聴のURLは12/8以降にお知らせします。会場・リアルタイムでご参加された方、録画視聴のみの方に共通してお知らせします。
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主催 | 日刊工業新聞社 |
問い合わせ先 | 日刊工業新聞社 西日本支社 総合事業本部 セミナー係 TEL : 06-6946-3382 FAX : 06-6946-3389 E-mail : seminar-osaka@media.nikkan.co.jp |
講師
会場アクセス
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東京ビッグサイト 会議棟1F 102会議室
東京都江東区有明3-11-1 - セミナー会場案内図
プログラム
□解説1(14:00~15:50) |
「汎用性と柔軟性を高めるロボットハンド設計の考え方」 (講師:金沢大学 渡辺 哲陽 氏) |
1.汎用性を高めるロボットハンドを構成するには? |
1-1 多機能を得るロボットハンドの要件 1-2 汎用性を高めるための機能要件 (例:硬さと柔らかさの融合、把持モード可変、摩擦制御) |
2.硬さと柔らかさを活用したロボットハンド設計 |
2-1 ロボットハンドにおける柔らかさの意義 2-2 柔らかさと硬さを両立させる設計のコツ 2-3 ケース1:ジャミング機能をもつ腱駆動多肢ハンド 2-4 ケース2:ビンピッキング用ロボットハンド |
3.環境を活用した把持モード可変ロボットハンドの設計 |
3-1 環境をアクチュエータとして活用 3-2 多品種ハンドリング用グリッパ 3-3 小物体ハンドリング用グリッパ 3-4 隘空間用ロボットハンド |
4.負荷に応じた把持モード可変ロボットハンドの設計 |
4-1 高把持力・高精度グリッパ 4-2 高速・高把持力ロボットハンド 4-3 ツイスト把持による重量物把持 |
5.把持中に摩擦を変える手法 |
5-1 摩擦を変える意義 5-2 物体の乾潤にかかわらず安定して把持できるソフトロボット指 5-3 摩擦制御可能なソフトロボットハンド |
□解説2(16:00~16:45) |
「柔らかさ・学習・触覚を用いたロボットマニピュレーション」(仮題) (講師:オムロンサイニックエックス株式会社 シニアリサーチャー 濱屋 政志 氏) 【概 要】 柔軟要素を持つロボットは柔軟要素が変形し対象物体になじむため、部品組立など接触を多く含む作業に適している。ただし対象のダイナミクスが複雑となり、手動でモデルや制御戦略を設計するのは困難である。講師らは少ない試行回数で獲得できるモデルベース強化学習手法などの適用により、接触を伴う壊れやすい対象物を扱う作業で成果を上げてきた。 このようなハンドリングにおける「ラストワンマイル」の課題に対応する、柔らかさ・学習・触覚を用いたロボットマニピュレーションの開発成果ならびに適用例、より多様な対象物への把持の拡張の可能性を解説する。さらには、対象物の把持を通じてられる力触覚情報のロボット基盤モデルへの貢献にも言及する。 |
□質疑応答(16:45~) |