顕彰事業

(2009年)
第52回 十大新製品賞 本賞

新製品技術

キャピラリガスクロマトグラフ GC-2010 Plus (島津製作所)

 世界最高レベルの検出感度を実現したキャピラリー(毛細管)ガスクロマトグラフ。食品中の微量残留農薬や、医薬品、樹脂材料などの原料中の不純物を、数ppm(ppmは100万分の1)レベルで分析できる。

 気化試料をガスで燃やすと光が放射され、その光波長の変化で物質を分析する炎光光度検出器を改良した。光学系や検出器ノズル形状の工夫で、有機リン系化合物や硫黄系化合物を、同社従来製品に比べ約4倍の感度で検出できるようにした。水素炎イオン化検出器の感度は、低ノイズケーブルの採用などで同2倍に高め、有機化合物全般を高感度検出できるようにした。

 キャピラリーガスクロマトグラフは試料を気化しながら内径0.2ミリ-0.5ミリメートルの毛細管に入れてオーブンで熱して成分を分離し、構成成分量を分析する装置。2種のファンを組んだ冷却システムを開発し、オーブン冷却時間を約3分に短縮して分析効率も高めた。

日刊工業新聞社関連サイト・サービス