顕彰事業

(2011年)
第54回 十大新製品賞 増田賞

新製品技術

ファイバーレーザマシン FOL-3015AJ (株式会社 アマダ)

切断速度3倍 超微細加工対応

 出力4キロワットの自社開発のファイバーレーザー発振器を搭載した。3軸リニアモーター駆動の加工機本体と同発振器を一体化し、従来の二酸化炭素(CO2)レーザー加工機に比べて切断速度を最大3倍に高速化した。板厚0.8ミリメートルのアルミニウム材の場合で、毎分100メートルの超高速加工を実現。100マイクロメートル(マイクロは100万分の1)レベルの超微細加工にも対応する。

 銅や真ちゅう、チタン、マグネシウム合金など、CO2レーザー加工機では困難だった素材も加工できる。航空機や自動車用部材として急速な普及が見込まれる炭素繊維強化プラスチック(CFRP)の加工にも対応する。既存のファイバーレーザー加工機が苦手な厚板の切断も可能だ。

 省エネルギー性能にも優れる。発振器はシンプルな構造のため暖気運転の必要がなく、待機電力を大幅に低減できる。これによりCO2レーザー加工機に比べて使用電力を3分の1に抑制。レーザーガスが不要で機構的に外部光学装置も少ないため、メンテナンスが容易になった。消耗部品も減少し、ランニングコストをCO2レーザー加工機に比べ70%以上削減できる。

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