セミナー
【ライブ配信&後日の録画視聴可】
高い識別精度で世界的に注目!
AIベースの画像検査
構造的異常検知/論理的異常検知
の基礎と最新動向
開催主旨
近年、画像検査の分野では、最近のAI技術の発展を背景に、従来から取り組まれている「構造的異常検知」の劇的な高性能化に加え、新たに「論理的異常検知」が注目を集めています。
構造的異常検知は、キズや汚れといった視覚的な欠陥を扱いますが、近年はさまざまな画像生成モデルで人工的な異常画像を生成したり、正常画像のみを用いる検査方式が開発されたりするなど、その性能は日進月歩で向上しています。さらに、言語モデルを用いた異常検知も発展しており、例えば、構造的異常検知モデルがNG判定を出した後、その検出結果を言語モデルに入力することで、異常内容を自然言語で説明させるといった新たな展開も期待されています。
また、論理的異常検知は、キズなど部品の構造的な異常とは異なり、画像内のオブジェクトの存在、配置、数量、相互関係など、より高レベルな意味的・論理的な異常を判定する技術です。ここ数年、AIを駆使した画期的な手法が次々と提案されており、この分野は世界的にも大きなトレンドになっています。本手法の適用により、部品の欠損、誤った配置、個数の不一致、色の組み合わせの間違いといった異常の検知に応用されることが期待されています。
本講座では、まず構造的異常検知と論理的異常検知それぞれの特徴を整理し、その世界的な技術動向や期待される応用例を解説します。また、これらの技術を実際に現場で活用する際に役立つ、画像撮影方法、対象物の位置合わせ技術、検査性能の評価指標、公開データセットなども併せてご紹介します。
本講座を通じて、世界的に注目されている論理的異常検知と構造的異常検知の基礎と最新動向を掴みましょう。
受講対象
■画像処理、AI、機械学習に携わるエンジニア:製造業における画像検査や品質管理の分野で、AI技術の導入・開発に関わる方
■製造業・生産技術部門の担当者:工場や生産ラインにおける外観検査や自動化システムの高度化、あるいは課題解決を目指している方
■構造的異常検知や論理的異常検知の動向に関心があり、研究開発テーマを探している大学・企業の研究者
■品質管理・品質保証の責任者:現在の検査工程の見逃し(偽陰性)や過検出(偽陽性)の問題を解決し、検査の高精度化と効率化を図りたい方
■システムインテグレーター(SIer):顧客に最新のAI画像検査ソリューションを提案・導入するために、技術の基礎と応用事例を習得したい方
習得可能知識
■構造的異常検知(キズ、汚れなどの物理的異常)と論理的異常検知(数量、配置などのルール違反異常)の定義、分類、具体的な事例を理解できます。
■これらの世界的な動向、研究マップを把握することができます.
■AI異常検知の最新技術動向:「正常サンプルのみ利用」、「人工的異常生成」、「Few-shot学習」といった構造的異常検知の主要なアプローチと、VLM(視覚言語モデル)や領域セグメンテーションを用いた論理的異常検知の最先端手法の原理と性能動向を学べます。
■異常サンプルが不足する現場での課題に対し、人工的にリアルな異常サンプルを作る手法や、回転・姿勢変動に頑健な検査技術など、具体的な研究・解決事例を習得できます。
■AIによる説明性向上技術:大規模言語モデル(LLM)を活用し、単なる「異常」判定だけでなく、異常内容を文章で説明させるという、実用上重要な説明性の高い異常検知技術の応用展開を知ることができます。
■実際に画像検査システムを構築する場合に必要な、撮影・照明システム、性能評価の具体的な方法、アルゴリズム開発に利用できる国際的な公開データセットの構成と特徴などの基礎知識やノウハウを習得できます。
本セミナーは、オンライン配信ツールZoomを用いて実施します。ご視聴方法(参加用URL等)はご登録くださいましたメールにお知らせいたします。
概要
日時 | 2025年 10月 27日(月)13:00~17:00 ※開催当日12:00まで申込受付 ※録画視聴は講座終了後10日間にわたりご視聴いただけます。 |
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受講料 | 39,600円(テキスト代、録画視聴、税込、1名分) ※テキストはメールでお知らせします。 ※振込手数料は貴社でご負担願います。開催決定後、受講料の請求書(PDF)ををメールでお知らせします。 ※当日の参加が難しい方は録画での参加も可能です。録画での参加を希望される方は、申込フォームでご選択ください。 ※録画視聴は当日参加された方もご確認いただけます。 |
主催 | 日刊工業新聞社 |
協力 | 中京大学 橋本研究室・秋月研究室 (Advanced Sensing & Machine Intelligence Group) |
問い合わせ先 | 日刊工業新聞社 西日本支社 総合事業本部 セミナー係 TEL : 06-6946-3382 FAX : 06-6946-3389 E-mail : seminar-osaka@media.nikkan.co.jp |
講師
プログラム
1.イントロダクション:異常検知の基本課題 |
1-1 構造的異常検知と論理的異常検知の分類、具体的な事例 1-2 画像検査における最近の認識性能の動向 |
2.構造的異常検知の基礎と最新動向 |
2-1 構造的異常検知の世界動向(主要研究例のサーベイマップ) 2-2 異常画像の人工生成に関連する代表的手法 ①画像空間で人工異常画像を生成する手法(StainNoise、DRAEM、CutPaste) ②画像空間と特徴空間の両面で異常を合成する手法(GLASS) 2-3 正常サンプル活用に関連する代表的手法 ①画像再構成に基づく手法(RIAD、DDAD) ②正常分布との乖離度に基づく手法(PaDiM、PatchCore) ③教師-生徒モデルを利用する手法(U-Student 、EfficientAD) ④VLM(視覚言語モデル)を利用したFew-shot手法(WinCLIP、AnomalyGPT) 2-4 構造的異常検知に関する最新の取り組み事例 ①特定サイズの異物に鋭敏な異物検出(DoG-PaDiM) ②対象物の回転に頑健な異常検知(正常部分空間の利用) ③現場正常画像を活用したPaDiM事前学習の高性能化 ④固有空間における情報合成に基づくリアルな異常画像生成 ⑤ランダム画像による異常特徴表現(ChaosGAN) ⑥GMMパラメータによる異常特徴表現(DRepT) ⑦その他の異常検知手法(AMARなど) |
3.論理的異常検知の基礎と最新動向 |
3-1 論理的異常検知の基本と動向 ①論理的異常検知とは? ②論理的異常の大分類と具体例(例:数量や組み合わせ等) ③著名データセット(MVTec LOCO AD)における論理的異常項目 ④論理的異常検知の世界動向(主要研究例のサーベイマップ) 3-2 論理的異常検知のトレンド技術 ①領域セグメンテーションを活用する手法(PSAD、CSAD、ComAD) ②画像特徴量に基づく手法(EfficientAD、SINBAD) ③画像と言語を活用する手法(Logicode) 3-3 論理的異常検知に関する最新の取り組み事例 ①領域セグメントの分布・構成分析による論理的異常検知(RSBAD) ②Juice Bottleカテゴリのための論理的異常検知 |
4.画像検査システム構築のための基礎知識・関連技術 |
4-1 撮影装置と照明方法 4-2 検査のための画像位置合わせ技術 4-3 異常検知の性能評価指標 4-4 公開画像データセットの動向 |
5.まとめ・議論・質疑応答 |
技術資料:本セミナーに関係する論文リスト |
【ライブ配信セミナーに伴う注意事項について】⇒ 【詳細はこちら】 ※必ずお読みください(お申込みを頂いた時点でご同意頂いたとみなします) |