顕彰事業

(2020年)
第50回 機械工業デザイン賞IDEA 入賞

工業製品機械デザイン

大物部品・金型向け長時間無人運転対応立形マシニングセンタ MB-80V (オークマ)

 4500ミリ×2970ミリメートルと省スペースで加工範囲が幅1600ミリ×奥行き1050ミリ×高さ600ミリメートルと同社で最大級の立型マシニングセンター(MC)。投資額を抑えて小型門型MCのように大型部品の粗加工から仕上げまでを1台でできる。長時間無人運転のため予知保全や熱補正、切り粉自動処理などの性能も高めた。

開発者コメント

商品開発部 第五商品開発プロジェクト 主任技師 西仲 徹伸

1. 開発の発端となった最も重要な課題はどのようなことでしょうか。
 半導体ウエハーの大径化や樹脂成形品の多様化に伴い、半導体製造装置の大型アルミ部品や大物金型の加工に適したMCが望まれた。テーブルサイズや加工領域の拡大とともに、切粉の清掃やメンテナンスにおいて無人化を望むユーザにどのような貢献が出来るかが大きなテーマであった。

2. 課題解決までのご苦労と、ブレークスルーのポイントをお教えください。
 対象ワークに必要なテーブルサイズや加工ストロークを入念に検討し、その上で機械をコンパクトに収めること、それに加えて切粉の排出性能を上げる為、機内カバーのシンプル化と切粉洗浄、更には大型ヒンジ式コンベヤを搭載させ、大量に出る切粉が機内に堆積しない機内構造とすることに注力した。

3. 技術者として、ユーザーに向けたメッセージをお願いします。
 MB-80Vは切粉トラブルによるダウンタイムを撲滅する高い切粉処理性能、超高精度の安定維持と機械故障の未然防止を実現する知能化技術で、長時間無人運転に完全対応しました。
 クラス最高レベルの面積生産性とともにスマートファクトリーの核となることを目指し、お客様の中大型部品のものづくり、働き方を革新していきます。

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